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羽生善治さんと三浦綾子さん

氷点
三浦 綾子 / 主婦の友社




KyokoさんのBlogで、羽生さんが日経に
書いていらっしゃるコラムの中で、愛読書と聞かれたら、
必ず三浦綾子さんの「氷点」と答えていることを知りました。
Kyokoさんがそのコラムを転送してくださったので、
読ませていただき、一言感想を書きたくなりました。

「氷点」や三浦綾子さんのこと、ご存知でしょうか?




「氷点」とは、人間の原罪をテーマに、ある家庭を舞台に、
人間の過ち、嫉妬、怒り、愛憎、欲望、赦し、和解を
とりあげている長編小説。伏線として、「敵を愛する」と
いう人間にとって難しいテーマも、「罪の赦しとは何か」と
いう重いテーマも盛り込まれています。

とても興味深かったのは、信仰をもたない羽生さんが、この
小説を深く読み込み、テーマに肉迫していると感じられる
コメントを書いていらっしゃるところ。

若くしてビッグタイトル保持者として知られることになった
羽生さんは、その後も淡々と生きておられるように見えましたが、
その裏で彼なりの葛藤があったことも知りました。

「氷点」を通して、どんなに聖人君子に見える人にも
嫉妬や苦しみ、欠点、葛藤があることを知り、不安が消え、
肩肘はらずに生きていけるようになったと感想を綴っています。

起こること全てが本人の意図や願望と違う方向に進んでも、
その後ろには理由があるというストーリーのとらえ方も、
もう少しで神様がでてきそう。

北海道で三浦綾子さんご夫妻と会ったときの感想も、表面的
じゃない本質的なものに触れており、何かを見ているこの人の
目の確かさを感じました。それはこの人が、一流の棋士で
あることと無縁ではないのでしょう。

「氷点」、随分前に読んだので、内容がはっきり思い出せない。
また読みたくなって、読み返しているところ。
Kyokoさん、ありがとう!

by claraY | 2006-10-29 22:04 |

Welcome!


by claraY