星をかぞえながら・・・


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夏目漱石の「こころ」から 2.

ここ数年、誠実に生きていくのが馬鹿馬鹿しくなるような
経験を何度かしました。また、今のニュースなどを見ていても
苦々しい思いにとらわれることが多々あります。

だけど、この本を読むと、たとえ周りの人にばれなくても
罪というのは、人の心を蝕んでいくのだということが苦しいほど
伝わってくるのです。

Kは遺書でも先生を責めず、身寄りもなく、
Kの本意を聞いていたのは、先生しかいなかったため、先生が
「知らぬ存ぜぬ」を通せば、先生を責める人は誰もいませんでした。
だけど先生には、自分のずるさ、卑怯さが誰よりもわかっていたのです。
Kがどんなに素晴らしい人間だったかということも。

先生の心の「良心」が、先生自身が生きている間中、先生を
責めているような毎日。先生はKをだしぬいてでも手にいれたかった
お嬢さんと結婚でき、2人の仲は悪くなかったにも関わらず、そのお嬢さん
にどうしても打ち明けることができない闇を抱えたまま、最愛の人から
去っていかなければならなくなります。



人を裏切って手にいれた幸せとはそういうものなのかもしれません。

自分をだまして遺産を使い込んだ叔父さんを許せなかった先生は
自分の中にも同じような罪があることに気づいたとき、愕然とします。

Kの自殺、先生の自殺という最悪の結末を迎えてしまうこの小説
ですが、先生の裏切りは最初は嫉妬という心の中の小さな
思いから生まれてきます。その嫉妬が先生の判断を狂わせて
いったのではないでしょうか?

こころ~本人以外、誰も見ることのできない世界。

この小説の中での希望は、先生が自分のありのまま全て
を最後に、青年にさらけだして、その青年の判断に委ねたという
ことでしょうか?

話せば、涙をこぼしてでも許してくれたにちがいないと確信して
いたにも関わらず、奥様の心に消えないしみを作ることを恐れて
ご自分の苦しみをわかちあうことができなかった先生。

青年や奥様に全てを打ち明けて、違う人生を生きていく選択も
きっとあったと思いますが、世から裁かれなくても存在する
罪というものについて、その罪の代価の重さについて
教えてくれた貴重な小説だと思っています。

クリスチャンの私が今罪についてどう考えているかについては
また別の機会に書くことにします。
これから出かけますから。^^
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by claraY | 2007-12-22 07:08 |
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