星をかぞえながら・・・


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夏目漱石の「こころ」から 1.

ここ数日、ふと時間ができるとこの本のことが心に浮かび上がって
くるので、埃をはらって読み直してみました。

中学2年生のときに、担任の先生がご自分が今読んでいる本について
ホームルームでお話しをしてくださるのを楽しみにしていて、
先生のあとについて本を読んでいたときに出会った一冊。

なぜ、この本が印象に残っているかというと、それは・・・
私がはじめて「罪」というものについて考えるきっかけを
与えてくれた本だったからだと思います。

強盗や殺人、横領という罪は理解しやすい。

だけど、この本で漱石が描き出しているのは、そういう罪の
お話しではありません。



主人公の青年は、鎌倉の海で1人の年配の男性と出会います。

間もなく、青年は、先生の家に足しげく通うようになるのですが
先生は妻と1人の下女を家に置いているだけで、世間とは
距離を置いており、近づこうとする青年にも容易に心を開こうと
はしません。その間に青年は大学を卒業し、重病の父の看病をするために
故郷に帰るのですが、今まさに父が亡くなろうとしているそのときに、
そこに先生から分厚い封書が届くのです。

小説の後半は、先生から届いた手紙の内容がそのまま綴られて
おり、前半の青年と先生の会話の謎が解き明かされていく
形になっています。その内容は・・・中学生の私には衝撃的な
ものでした。おそらく主人公の青年にとっても。

先生は若い頃、両親を亡くし、裕福だった実家の財産は両親が
信頼していた叔父にまかされました。ところがこの叔父が遺産を
使い込み、先生は叔父に対しても人間一般に対しても信頼を
失います。ここまではよくある話かもしれません。

その後、ある未亡人の家に間借りすることになるのですが、
そこにいたお嬢さんに恋をします。でも困窮していた友人Kも
一緒に間借りさせてもらうよう頼み込んで生活が始まったものの
Kとお嬢さんが親しくなっていくのを見るにつれ、心の中にはどうしようも
ない嫉妬心が湧き上がっていくのを抑えることができなくなります。

まったく身寄りもなく、信頼できる人間は唯一先生だけだった
Kからお嬢さんへの苦しい恋心を打ち明けられた先生は、Kを出し抜いて
未亡人に直談判し、お嬢さんとの結婚の承諾を得てしまいます。
そのことをKに打ち明けられないまま、人づてにその話しを聞いたKは
先生の隣の部屋で自殺してしまいます。

その自殺の本当の原因は誰にも知られることなく片付けられていくの
ですが、先生の心に残った罪悪感は生涯消えることなく、
先生を苦しめることになり、生きる意欲を奪っていくのです。
最愛のお嬢さんとの結婚を手にいれたにも関わらず・・・

先生の手紙は先生自身が自殺することを告げて終わっていました。
青年は、危篤状態の父を置いて、東京行きの電車に飛び乗ります。
(つづく)
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by claraY | 2007-12-22 06:53 |
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