ユナイテッド93
2006年 08月 22日
少し忘れかけていた9:11のあの事件のこと。
映画を観ながら思い出していました。
思い出しながら、同日、4機の民間旅客機がハイジャックされ、
そのうち、2機がワールドトレードセンタービルに激突、
一機がペンタゴンに激突、そして93便だけが墜落・・・という
普通ありえない事件だったことを、もう一度思い知らされました。
映画は遺族を含めた関係者への膨大なインタビューをもとに
構成され、当日現場にいた管制官や軍関係者を役者として起用
するなど、事実の記録に徹する姿勢を貫いています。
もちろん生存者0ですから、完全に再現することは不可能である
ということをふまえたうえで・・・
「神様・・・」と主の祈りを祈り始める乗客と
「私の命を神様にささげます。お守りください。」と
別の神様に祈るハイジャック犯たち。
乗客の中に、元パイロットや元管制官がいたらしく、
コックピット奪還の計画が練られ(といっても短時間の情報交換と
意志決定)数少ない武器を手にとって行動を起こした乗客たち。
彼らは飛行機を墜落させるためではなく、コックピットを奪還して、
もう一度高度を建て直し、生きるために行動を起こした可能性が
高いということを知りました。彼らには待っている人がいたのです。
下がりすぎた高度は2度ともとには戻りませんでした・・・
よき夫であり、父であり、息子であり、娘であり、母であり、
妻である人たちの命が、突然の侵入者の手によって奪われました。
その人たちはもう戻ってこないし、2度と家族や友達と会うことは
できないと思うと悲しい。でも・・・
彼らの行為は、この悲劇や大惨事と共に、
語り継がれていくことでしょう。「光が闇の中で輝く」ように。
私が見たのは、六本木にある映画館でしたが、売店には
「レッツロール!」が並べられていました。
この本はユナイテッド93便の乗客の一人、トッド・ビーマーさんの
残された妻が書いたものです。
by claraY
| 2006-08-22 06:24
| 映画